富士ヒル3 レース内容


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3時に宿を出て3時半に指定の駐車場に到着。まずはローラーを1時間ほど。気温が高いせいかすんなりと心拍170まで上がる。調子は良さそうだ。着替えて少し休んでからもう20分回す。会場へ行く前にジェルとひとつ飲んでおく。最近どうもライド中に空腹感を覚えることが多く、エネルギー切れみたいな症状に見舞われることがあるので補給には気を遣っておいた。

会場へ向かう。実にいい天気。風もなく穏やか。富士ヒルでは滅多にないことだろう。僕の本番は夏以降のレースなので、富士ヒルを含めた前半のレースは通過点的な位置づけなのだが、これだけの好条件とあっては自然にやる気も上がる。ゴールドをとるとすればこの日しかない。今日無理ならもう永遠に無理だろう。

スタート前にボリコさんとデゲンコさんに上着と車の鍵を預かってもらう。この為にわざわざ会場にきてくれた。彼らにはいつも世話になりっぱなし。本当にありがたい。

ウェーブの比較的前の方からスタート。特に戦略も何もないので前の人についていくだけ。前にノリスケさんがおられたので、行けるとこまでついていくが、あっさりドロップしてしまった。

心拍もすんなりと上がり調子はいいはず。でもその割になんかしっくりこない。パワーがキープできない。どんどん後続からパスされる。との度にケツにつこうとするがうまくいかない。

しんどい...すごくしんどい。全くついていけない。そしてとうとう一人旅になってしまった。これはまずい。早くもゴールドに黄色信号がともる。「こんなはずでは...」という言葉が胸をよぎる。深呼吸して落ち着きたいが息が苦しく深呼吸もできない。

この不味い局面で出来る最善を考える。250wは無理、240wも厳しい、でも230wなら行ける。4.6pwr。悪くない。まずはこのワットを死守して耐え忍ぶのみ。心拍は回ってるからまだまだやれるはず。

ピンクのジャージを着た選手がすーっパスしてくる。これに乗る。いい感じだ。これならいけそう。ツキイチで体力を回復させた後、2人で回してペースを維持、途中でミワさんを回収して3人になる。

ここからは落ちてきた人や後続集団と合流して、いつの間にやら大きな集団になっている。とても士気が高くおそらくはゴールドペースの集団だろう。

この段階になると僕も苦しいなりに落ち着いてきて走りに安定感が出てくる。強力な集団効果でペースも上がる。もう千切れる心配はない。問題は集団はゴールドペースであっても、計測地点通過の関係で僕自身がゴールドペースかどうかはわからない。とは言え僕がここで出来ることは何もない。前に出て引っ張ることなんで到底できようもない。ひたすら集団についていくだけ。

千切れる心配はなくなったが、集団の密集度が高く、隣の人と肩が当たることもしばしば。選手に両サイドから挟まれている状態も多く相当神経を使う。しっかり前を見て集中、とにかくハスらないように。声も出ずかなり苦しいが、後ろの方で「落車に気を付けて!集中しよう!」とさかんに声をかけてる方がいてとても助かった。しんどい状況であれだけ声を出せるのは素晴らしいと思う。このレース、この方とピンクジャージの方のおかげてまともに走れたといってもいい。

集団のまま最後の平坦区間へ。サイコンのタイムは1:03。微妙、微妙過ぎる...いや無理か....。

間に合わないと思ったが集団効果と空気の薄さでものすごいスピードが出て、一気にラストの坂に突入。タイム表示は1:03から1:04に変わる。サイコンから目を離し、ひたすら踏むのみ。今日ダメなら二度と無理、来年はない。その思いでひたすら踏む。ゴール。一呼吸をおいてサイコンを見る。1:04。いけたかー

周りから次々と歓喜の声が聞こえる。同じ集団の人たちは目標を達成したみたい。僕も多分いけてるとは思うが、正式なリザルトを確認するまでは油断できない。

下山してボリコさんに合流、スマホでリザルトを確認してもらう。1時間4分44秒。ふう、いけたか。ギリギリだなあ。正直、もうちょっと速く走れるかと思っていたが、甘くはなかった。僕は本当に富士ヒルが苦手なんだなあと再認識した。

いい走りでは全くなかった。ひたすら他人任せでまぐれに近い。達成感もない。でもまあゴールドはゴールドだ。まずはこの結果を素直に喜ぼうではないか。

・フレーム:メリダ 2017 スクルトゥーラ7000E
・ホイール:CADEX43 TL
・タイヤ:アジリストTLR 25c 4.8bar
・重量 6.6kg

49.5kg 225w 4.54pwr