12/18 ヤビツ~大磯クリテ


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昨日の雨が残り、道路はびちゃびちゃ。とても寒い。ヤビツでは雨水が道路を横切るように激しく流れていて川みたいになってる。水しぶきが脚にかかり筋肉が冷える冷える。靴下も湿ってるみたいだし、こりゃシモヤケの大量生成は必至だなあと。頂上付近は雪。峠まで歩いて完走。その後、大磯クリテの会場に向かい、チームパレードに参加した。

「THE MOLE」というドキュメンタリー映画がすごかった。ヤバイヤバイと評判は聞いていたけど、思ってたよりさらにすごかった。概要はこちらに詳しい。

diamond.jp


まず「デンマーク北朝鮮友好協会」という組織にびっくりする。ものすごい北朝鮮が好きな人たちの団体でこういうのが欧州の各地にあるんですよ。監督のインタビューによれば、この種の団体の多くは60年代に作られていて、当時の北朝鮮は「ちょっとイケてる」イメージで左翼には人気があったらしい。日本でも「地上の楽園」とか呼ばれてて、一部の人たちを惹きつけていた時代ですな。とは言え今の時代、新規に加入する人も少なく、メンバーのほとんどは設立当時からの人々なので高齢化が激しいらしい。

主人公のウルリクはこの団体経由で北朝鮮に潜入するんだが、団体は相当北朝鮮に信頼されてるようで、ウルリクは普通に北朝鮮市内を撮影してるの。隠しカメラでもなんでもなく堂々と。役人や軍の高官、街中の普通の市民、歓迎パーティ、そんなもんが普通に撮影されてる。こんな映像って今まで出回ったことないんじゃないですかね。

団体に入るやウルリクはどんどん出世して、かなりの奥深くに食い入ることに成功する。そしてとうとう武器密輸の取引現場の撮影することに成功するんですよ。

北朝鮮は制裁で直接武器を輸出できないから、技術者とか専門家を送り込むんですね。武器の製造工場も作って現地で武器を作る。そういうのがパッケージみたいなってるんですよ。その手際というかプレゼンがすごく小慣れててね、工場の完成図も日本の不動産屋が作るような小奇麗なやつなんですよ(笑)。武器の価格表なんかも撮影されてるし、いろいろ前代未聞で凄すぎる。

それにしてもウルリクのパーソナリティは興味深い。「東ドイツの友人を通して共産主義に疑問をもった」のが今回の任務の動機らしいが、これほど危険なことをやるにしては弱すぎると思うんだが、ここらへんは深堀りされてないからよくわからない。

普段のウルリクは奥さんからも「影が薄い」みたいなことを言われてしまうくらい地味な人なんだが、それがスパイとしての役割を与えられるやいなや、ものすごい社交性を発揮して、どんどん出世してしまうとうのも面白い。なんというか人間ってわからないものやね。