輪行3


スポンサードリンク

実家で2日間過ごす。母親の認知症は順調に進行していて、短期記憶の衰えから、話したそばからどんどん忘れていく。耳も遠くてこちらの声はほとんど聞き取れていない様子。もはや意思の疎通は不可能。せめて補聴器ぐらいつけて欲しいが「そういうのをつけると余計に悪くなる」とか言って頑なに拒否する。既に十分に悪くなってるのだけど、人の言うことなんて聞きやしない。

しかし逆に体の方は妙に元気になってて、よく食べるし(スシローで13皿も食べてた)、曲がり切ってた背骨もピンと伸びている。以前なら絶対に拒否してた散歩も普通にすることができる。まあこれは「認知症あるある」なんだが、同居人以外の人が会いにくるとテンションが上がって元気そうに見せる、というやつなんだろうけど。

認知症もこのフェーズまでくると本人的には案外気楽なのではないだろうか。何しろすぐに忘れるので、苛ついた父親が怒鳴ったりしても、数秒後には忘れてしまうのだから、後を引くことがない。認知症の初期段階は正気と恍惚が頻繁に入れ替わるので、正気状態の時に自分が認知症になっていることを自覚できてしまう。その時の困惑した様子は本当に辛そうだった。今はほとんどの時間が恍惚状態なので、その苦しみからは解放されているように見える。

そうなると今は母親より父親の方が心配だ。あの母親と過ごすのは相当なストレスだと思う。幸い中断していた仲間との山登りが再開したようで、これで少しはストレス解消できるかな。しかし今後のことを考えるとどうしたもんかと悩む。

さて最後の輪行ミッションとなる復路。天気が悪くて新幹線が動くのかどうか不安だったが、無事定刻通りに出発。輪行袋をかついで待ちぼうけとか勘弁だったのでよかった。

「こだま」なので3時間くらいかかる。急いでいないのでこのくらいでちょうどいい。ビールとつまみを買ってのんびりと。これがやりたかったんだなあ。

f:id:raw_igu:20210421064820j:plain


心配なのは天気。茅ケ崎に着くころまでに風雨は止みそうにないしどうしたもんか。さすがに30分も歩くわけにはいかない。

茅ヶ崎駅に到着するとものすごい雨と風。これは無理。

まず自転車を目立たないところに置いてチェーンをつなぐ。そしてタクシーで帰り、速攻で車で戻る。自転車があるかどうかドキドキしたが、ちゃんと置いてある。ささっと車に積み込んでミッションコンプリート。やれやれ。

輪行まとめ
・やはり何かと煩雑
・自宅から駅までどう行くかが課題。新幹線駅まで自走で行くのが理想。ただこの手は東海道新幹線しか使えない
・車と組み合わせたり、片道輪行とかいろんなバリエーションを考えたい
・ビールを飲んで帰れるのは最高