第14回 富士国際ヒルクライム 3


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8:45 レース開始。あざみラインは中盤からキツくなるので、ついビビって前半は抑えてしまうが、今回は自分を信じて最初からブッ込むと決めていた。つーかブッ込まないと良いタイムは出せない。

一人が飛び出した後、3~4人のグループで走る。いいペースだ。しんどいけど何とか付いていける。15km/hぐらいのスピードなのでドラフティング効果なんてないのだろうけど、それでもやはり一人より複数で走るほうが良いリズムを刻める。馬返しまでは何としても千切れるわけにはいかない。

3kmの直登が終わって、勾配が緩み最もスピードが乗せられるワインディング区間へ入る。単独走は絶対に避けたかったから、目論見通りグループでここを走れたのが今回のレースのポイントだと思う。ペースを維持したまま旧馬返しへ突入。ちょうど給水所があったのでありがたく頂く。紙コップの渡し方がとても上手でスムーズに受け取れた。

ここからは一人で走る。どんどん抜かす。難所と言われるだけあって苦しんでいる選手が目に付いた。グレーチングで転倒する人、落車して痛そうに脇腹を押さえてる人、蛇行走行に失敗して林の中に突っ込んでる人、水飴みたいに伸びた鼻水をステムまで垂らして走ってる人、自転車から降りて呆然と突っ立っている人…。かく言う僕も空気圧を高めにしたせいか、慣れてるはずのグレーチング越えなのに、ちょっと滑りそうになった。

相当な人数を抜いてきたけど、同カテゴリーの選手は一向に見えてこない。ボーっとしてたせいで何人くらい前にいるのか、ちゃんと把握はできていないけど、10人もいないのは間違いない。9位以上は確実、ひょっとすると入賞圏内かも知れない。調子はいいので終盤に向けてグイグイとあげていく。

ラスト100m地点。もうゴールは目の前だ。前に人がいたのでとりあえず抜かしておこうと前に出る。タレてるように見えたので特に警戒もしなかった。しかし抜いた瞬間、猛然と追走してきますよ。びっくりして必死で逃げる。ラスト50m、相手は視界から消えた。ほっとして脚を緩めた時、2発目が来る。自転車半分くらい前に出られてゼッケンが見える。なんと同じカテゴリーの選手であった。マジかよ...

そのままゴール。またもやゴール前で刺されて敗北。無念...。ここでの教訓は、1.ゴール前では不用意に選手を抜かしてはいけない。2.抜く時は確実に逃げ切る覚悟を決めて一気にいくこと。3.レースと普段の峠TTは別物。レースは常に周囲に関心を払うこと。

しかしまあ目標の一桁順位は間違いなさげなので、気を取り直して五合目で仲間と談笑。雨も止んで気温も高め。何だかんだで実力は出し切ったので気分はいい。悪天候にもかかわらず皆さん調子が良かったみたいで素晴らしいですな。青木さんとボリコさんは少々不本意そうな感じでしたが、それでもきっちりベストを更新されていますし、まずはOKでしょう。マツさんも相変わらず絶好調な様子です。

下山で整列してる時、100milesのタマちゃんと少しお話。彼は僕とは違って冷静にレース展開を観察されていたようで、「井口さんの前には2〜3人しかいないはずなので、3位以上いけてるんじゃないですか」などとおっしゃる。それなら嬉しいけど最後抜かれてるからどうかな...4位だったら悔しいだろうな〜、みたいな事をキャッキャと話しながら下山開始。